毎晩の夜泣き対応で睡眠不足のまま仕事に行くのがきつい、と感じていませんか。
夜中に何度も起こされた状態で翌日の業務をこなすのは、想像以上に過酷なものです。
集中力が続かず、ミスが増え、周囲からの理解も得られないまま限界を迎えている方もいるでしょう。
しかし夜泣きと仕事の両立がきついのは、決してあなたの能力不足ではありません。
この記事では夜泣き対応しながら仕事を続けるための具体的な工夫、職場での対応、家族との分担方法から、限界を感じた時に頼れるサポートまで詳しく解説します。
夜泣き対応と仕事の両立はなぜきつい?
夜泣きによる慢性的な睡眠不足で集中力や判断力が著しく低下し、精神的にも追い詰められながら職場では理解を得にくいため、仕事との両立が極めてきつい状態になります。
育児休業から復帰して働き始める時期は、こどもが夜泣きのピークを迎えていることも多く、心身ともに過酷な状況に置かれます。まずはなぜこれほどきついのか、その理由を理解することから始めましょう。
慢性的な睡眠不足が仕事のパフォーマンスを下げる
人間にとって睡眠は、単なる休息ではなく、脳の機能を回復させる重要な時間です。夜泣きで一晩に何度も起こされると、深い眠りの時間が極端に減少し、脳が十分に回復できません。
睡眠不足が数日続くだけでも、集中力、記憶力、判断力が明らかに低下します。書類のミスが増える、会議の内容が頭に入らない、簡単な計算を間違える、メールの文章がまとまらないなど、普段ならできることができなくなります。
特に慢性的な睡眠不足は、徹夜した時よりも深刻な影響を与えることが分かっています。一晩の徹夜なら翌日ぐっすり眠れば回復しますが、毎晩中途半端に起こされる状態が続くと、睡眠負債が蓄積し、週末に多少長く寝ても回復しきれません。
さらに睡眠不足は反応速度も鈍らせます。通勤中の運転や歩行時に危険を察知するのが遅れたり、とっさの判断ができなくなったりと、日常生活における安全面にも影響が出ます。
仕事のパフォーマンスが下がることで、さらに仕事が溜まり、残業が増えるという悪循環も生まれます。本来なら1時間で終わる仕事が2時間かかり、その分睡眠時間がさらに削られてしまうのです。
精神的な余裕がなくなる
睡眠不足は身体だけでなく、精神面にも大きな影響を与えます。些細なことでイライラする、涙もろくなる、何事も悲観的に考えてしまうなど、感情のコントロールが難しくなります。
職場での人間関係にも影響が出ます。同僚の何気ない一言に傷ついたり、上司の指示に過剰に反応したり、普段なら気にならないことが気になってしまいます。余裕がないため、コミュニケーションもぎこちなくなりがちです。
「自分はダメな親だ」「仕事も育児もうまくできない」という自己否定感も強まります。周囲が当たり前にこなしているように見えることが自分にはできず、劣等感を抱いてしまうのです。
帰宅後も、疲れ切っているのにこどもの世話をしなければならず、心の余裕がありません。本来なら可愛いはずのこどもに対しても、優しくできない自分に罪悪感を感じます。
この精神的な疲弊が、さらに睡眠の質を下げるという悪循環も生まれます。寝ようとしても「明日の仕事が心配」「こどもがまた泣くのではないか」という不安で眠れず、余計に疲労が溜まるのです。
周囲の理解が得られない辛さ
夜泣きによる睡眠不足の辛さは、経験した人にしか分かりません。職場の上司や同僚の中には、「こどもが小さいうちは大変だよね」と言いながらも、実際の過酷さを理解していない人も多いものです。
「昼寝すればいいじゃない」「うちも大変だったけど何とかなった」といった軽い言葉に、さらに傷つくこともあります。こちらは限界ギリギリで耐えているのに、その深刻さが伝わらないもどかしさがあります。
特に男性が多い職場や、子育て経験のない人が多い環境では、理解を得るのが難しい傾向があります。「時短勤務なのに成果が出ない」「以前よりパフォーマンスが落ちている」と評価されることもあります。
育児と仕事の両立を支援する制度があっても、実際に使いづらい雰囲気がある職場も少なくありません。「制度はあるけど使うと評価が下がる」「周囲に迷惑がかかる」という空気の中で、我慢を強いられます。
配偶者からの理解が得られない場合も辛いものです。「仕事より育児の方が楽でしょ」「俺だって疲れている」と言われ、家庭内で孤立してしまうケースもあります。
睡眠不足による能力低下、精神的な余裕のなさ、周囲からの理解不足という三重の負担が、夜泣きと仕事の両立を極めてきついものにしています。
この状況を少しでも改善するために、まずは限られた体力と時間で仕事を回す工夫を見ていきましょう。
夜泣き対応しながら仕事をこなすための時短と工夫
仕事に優先順位をつけて本当に重要なものだけに集中し、完璧を求めずに80点主義で効率を優先することで、限られた体力と時間でも仕事を回せるようになります。
睡眠不足の状態で以前と同じパフォーマンスを維持することは不可能です。発想を転換し、「いかに効率よく最低限の成果を出すか」に焦点を当てましょう。
仕事の優先順位を明確にする
すべての仕事を完璧にこなそうとすると、体力が持ちません。まず自分の仕事を洗い出し、重要度と緊急度で分類しましょう。
最優先すべきは、締め切りが近く、かつ重要度の高い仕事です。これだけは何があっても終わらせる必要があります。体調が良い午前中に集中して取り組み、確実に仕上げることを心がけます。
次に、重要だが緊急ではない仕事を見極めます。これらは計画的に進めれば問題ないので、毎日少しずつ進める時間を確保します。
逆に、緊急度も重要度も低い仕事は、思い切って後回しにするか、誰かに任せられないか検討しましょう。会議の議事録作成、定型的な報告書、社内イベントの準備など、自分でなくてもできる仕事は手放すことも必要です。
毎朝、または前日の夜に、翌日の優先順位を3つだけ決めておくのも効果的です。「今日はこれだけは終わらせる」と明確にすることで、限られたエネルギーを集中投下できます。
完璧を求めず効率を重視する
睡眠不足の今は、完璧を目指すべきではありません。80点で良しとする考え方に切り替えましょう。
資料作成なら、デザインにこだわるよりも内容が伝わることを優先します。見栄えよりも、必要な情報が漏れなく入っているかどうかに焦点を当てます。
メールの文章も、丁寧な挨拶文を省略し、用件を簡潔に伝える形にします。「いつもお世話になっております」の一行を省くだけでも、積み重なれば時間の節約になります。
会議も必要最小限に絞ります。参加が義務でない会議は欠席する、会議時間を30分に短縮してもらう、オンライン参加にして移動時間を削減するなど、工夫できることは多くあります。
完璧主義を捨てることに罪悪感を持つ必要はありません。今は非常事態であり、生き延びることが最優先です。仕事の質が一時的に下がっても、夜泣きが落ち着けば元に戻せます。
休憩時間や通勤時間の活用法
限られた時間を最大限に活用する工夫も重要です。昼休みは積極的に仮眠をとりましょう。たった15分の仮眠でも、午後のパフォーマンスが大きく変わります。
デスクに伏せて寝るのが難しければ、車の中、休憩室、近くの公園など、静かに休める場所を確保します。タイマーをかけて寝過ぎないようにし、短時間でも深く休むことを心がけます。
通勤時間も有効活用できます。電車通勤なら、座れる時間帯を選んで仮眠をとる、または簡単な仕事のメールチェックを済ませるなど、オフィスでの作業時間を減らす工夫をします。
車通勤の場合は、音声入力でメモを残したり、オーディオブックで情報収集したりと、ながら作業が可能です。ただし安全運転が最優先なので、無理は禁物です。
休憩時間には、スマートフォンを見るよりも目を閉じて休むことを優先しましょう。SNSやニュースは、脳にさらなる刺激を与えて疲労を増やします。
仕事の優先順位を明確にし、完璧主義を捨てて効率重視に切り替え、休憩時間を有効活用することで、睡眠不足でも最低限の仕事は回せます。
ただし個人の工夫だけでは限界があるため、職場に状況を伝えて理解を得ることも重要です。
職場に夜泣きの状況を伝えて理解を得る方法
上司に夜泣きによる睡眠不足と業務への具体的な影響を率直に伝え、時短勤務やフレックスタイム、業務量の調整などの制度や配慮を依頼することで、職場の理解と協力を得やすくなります。
我慢して黙っているよりも、適切に状況を伝えることで、サポートを得られる可能性が高まります。伝え方にはコツがあるので、押さえておきましょう。
上司への伝え方とタイミング
まず伝えるべき相手は直属の上司です。タイミングは、業務に支障が出始めた時点で早めに伝えるのが理想です。ミスが続いてから報告するよりも、予防的に伝えた方が印象は良くなります。
伝える際は、感情的にならず事実ベースで話すことが大切です。「夜泣きで毎晩2〜3時間おきに起こされている」「睡眠時間が合計4時間程度しか取れていない」と具体的な数字を出します。
そして業務への影響も正直に伝えます。「集中力が続かず、資料作成に通常の1.5倍時間がかかっている」「会議中に眠気に襲われることがある」など、現状を包み隠さず話しましょう。
ただし言い訳に聞こえないよう、自分なりの努力も伝えます。「昼休みに仮眠をとって対応している」「優先順位をつけて重要な仕事から取り組んでいる」と、工夫していることを示します。
その上で、具体的な依頼をします。「1ヶ月ほど業務量を調整していただけないでしょうか」「会議の時間を午前中にしていただけると助かります」など、明確に何を求めているかを伝えることが重要です。
期限も示すとさらに良いでしょう。「夜泣きは生後1歳頃まで続くと言われているので、あと半年ほど配慮いただけると幸いです」と見通しを伝えることで、上司も対応しやすくなります。
活用できる制度や配慮
多くの企業には、育児と仕事の両立を支援する制度があります。まずは自社の制度を確認し、使えるものは積極的に活用しましょう。
時短勤務制度があれば、勤務時間を1〜2時間短縮できます。早めに帰宅することで、こどもを寝かしつけた後に自分も早く休めます。給与は減りますが、体力が持たない今は収入よりも健康を優先すべきです。
フレックスタイム制度も有効です。夜泣きがひどかった翌日は遅めに出勤し、少し長く寝る時間を確保できます。あるいは早朝出勤して早く帰る、午前中だけ在宅勤務にするなど、柔軟な働き方が可能になります。
在宅勤務制度があれば、通勤時間を睡眠や休息に充てられます。週に1〜2日でも在宅勤務にすることで、体力の回復につながります。
看護休暇や育児休暇も利用できます。どうしても体調が悪い日は、無理せず休むことも選択肢です。年に数日しか取れない場合でも、本当に限界の時に使えるよう、制度を把握しておきましょう。
業務内容の調整を依頼することも可能です。出張を減らす、重要度の低いプロジェクトから外してもらう、締め切りに余裕のある仕事を優先的に割り振ってもらうなど、相談してみる価値があります。
理解が得られない時の対処法
上司に相談しても理解が得られない場合もあります。その際は、人事部や労務担当者に相談してみましょう。制度の利用は労働者の権利であり、上司の判断だけで拒否できるものではありません。
社内に相談窓口がある場合は、そこを利用するのも一つの方法です。第三者を介することで、状況が改善することもあります。
それでも改善が見られない場合は、転職や部署異動も視野に入れる必要があります。心身を壊してしまっては元も子もないため、自分と家族を守ることを最優先に考えましょう。
労働組合がある職場なら、組合に相談することも可能です。また外部の相談機関、例えば労働基準監督署や弁護士への相談も検討できます。
ただし対立を深めることは避けたいため、まずは冷静に話し合いを重ねることが大切です。感情的にならず、制度と事実に基づいて粘り強く交渉しましょう。
上司に具体的な状況を伝え、制度を活用し、必要に応じて外部のサポートも得ることで、職場での理解と協力を引き出せます。
職場の理解を得ると同時に、家庭内での夜泣き対応の分担も見直す必要があります。
パートナーや家族と夜泣き対応を分担する
曜日や時間帯で夜泣き対応を完全に分担し、それぞれがまとまった睡眠を確保できる日を作ることで、翌日の仕事への影響を最小限にできます。
一人で夜泣き対応を抱え込むと、確実に心身が持ちません。パートナーや家族がいる場合は、積極的に協力を求めましょう。
交代制で睡眠時間を確保する
最も効果的な方法は、完全交代制です。例えば月・水・金はあなたが対応、火・木・土はパートナーが対応、日曜日は前半と後半で分けるなど、明確に役割を分けます。
重要なのは「完全に」分けることです。「様子を見ながら必要なら起こして」という曖昧な形では、結局気になって眠れません。「今夜は完全にあなたの担当」と明確にすることで、オフの日は安心して深く眠れます。
交代の日は、できれば別の部屋で寝るのが理想です。泣き声が聞こえない環境を作ることで、睡眠の質が大きく変わります。耳栓をする方法もありますが、完全に遮音できるわけではないため、別室がベストです。
授乳中の場合でも工夫は可能です。搾乳しておけばパートナーが授乳できますし、夜間だけミルクに切り替える方法もあります。どうしても授乳が必要な場合も、授乳以外の寝かしつけはパートナーが担当するなど、負担を分散できます。
一人親の場合は、実家に頼れないか検討しましょう。週に1日でも親や兄弟姉妹に泊まりで手伝ってもらえれば、その日だけでもまとまった睡眠がとれます。
分担する際のコミュニケーション
分担を円滑に進めるには、コミュニケーションが欠かせません。まず現状の辛さを正直に伝えることから始めます。「仕事中に意識が飛びそうになる」「このままでは倒れそう」と深刻さを理解してもらいましょう。
パートナーも仕事があり疲れていることは理解しつつも、「お互いに生き延びるために協力が必要」という姿勢で話し合います。どちらかが犠牲になるのではなく、二人で工夫して乗り越えるという意識を共有します。
パートナーが夜泣き対応に不慣れな場合は、最初は一緒に対応しながら教える期間を設けます。抱っこの仕方、寝かしつけのコツ、泣き止まない時の対処法など、具体的に伝えましょう。
「ちゃんとできていない」と批判するのは逆効果です。多少やり方が違っても、対応してくれること自体に感謝を伝え、ポジティブに評価することで、パートナーも前向きに取り組めます。
定期的に振り返りの時間を持つことも大切です。「今の分担で大丈夫か」「もっと良い方法はないか」と話し合い、必要に応じて分担方法を見直します。
一人で抱え込まない工夫
パートナーの協力が得られない、または一人親の場合でも、他のサポートを探しましょう。実家や親戚に頼れる場合は、週末だけでも泊まりに行く、あるいは来てもらうことを検討します。
友人同士で助け合うのも一つの方法です。同じように小さなこどもがいる友人と、お互いの家に泊まり合って交代で夜泣き対応をする「夜泣きシェア」を実践している人もいます。
地域のファミリーサポートや、ベビーシッターの夜間対応サービスもあります。費用はかかりますが、月に1〜2回でも利用して、まとまった睡眠をとる日を作ることは、長期的に見て価値があります。
「人に頼るのは申し訳ない」と遠慮する必要はありません。今は助けてもらい、将来誰かが困った時に自分が助ければよいのです。持ちつ持たれつの関係を作ることが、社会全体の子育て支援につながります。
夜泣き対応を分担し、それぞれがまとまった睡眠を確保できる仕組みを作ることで、仕事へのダメージを最小限にできます。
分担と並行して、夜泣きそのものを減らす取り組みも進めていきましょう。
夜泣きを減らして睡眠時間を確保する
規則正しい生活リズムと毎日同じ流れの入眠儀式を確立し、室温や照明などの睡眠環境を整えることで夜泣きの頻度を減らし、親の睡眠時間も確保できます。
根本的に夜泣きが減れば、仕事との両立も楽になります。すぐに効果が出るとは限りませんが、地道に取り組む価値があります。
生活リズムの調整
体内時計を整えることが、夜泣き軽減の基本です。毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝る習慣をつけましょう。
朝は7時前後には起こし、カーテンを開けて日光を浴びさせます。休日も同じ時間に起こすことで、リズムが崩れません。朝の光が体内時計をリセットし、夜の睡眠の質を高めます。
日中は月齢に応じた活動をさせます。保育園に通っている場合は、お迎え後や休日に外遊びの時間を確保しましょう。適度な疲労が、夜の深い睡眠につながります。
夕方以降は徐々に活動レベルを落とします。激しい遊びは避け、静かな遊びに切り替えます。テレビやスマートフォンの画面は、寝る1時間前には見せないようにしましょう。
食事の時間も一定にします。夕食は寝る2時間前までに済ませ、胃に負担がかからない状態で眠りにつけるようにします。
昼寝の時間も調整が必要です。遅い時間の昼寝や長すぎる昼寝は、夜の睡眠に影響します。保育園での昼寝時間は調整が難しいですが、休日は15時までに起こすようにしましょう。
寝かしつけの工夫
寝る前のルーティンを確立することも重要です。お風呂、パジャマへの着替え、歯磨き、絵本の読み聞かせ、子守唄など、毎日同じ順序で行います。
このルーティンは、平日も休日も変えないことがポイントです。こどもが「この流れの後は寝る時間」と認識することで、自然と眠りに入りやすくなります。
抱っこや授乳で寝かしつけている場合、少しずつ依存度を下げていく方法もあります。布団に置いた状態で背中をトントンする、手を握るだけにする、など段階的に変えていきます。ただし無理に変える必要はなく、今は楽な方法を優先してもかまいません。
寝室に入ったら、親もできるだけ静かにします。スマートフォンを見ない、話し声を小さくするなど、落ち着いた雰囲気を作りましょう。親がリラックスしている方が、こどもも安心して眠れます。
睡眠環境の見直し
寝室の環境を整えることも効果的です。室温は20〜22度、湿度は50〜60%を目安に調整します。暑すぎても寒すぎても、夜中に目が覚めやすくなります。
照明は暗めにします。真っ暗が怖がる場合は、小さな常夜灯を使いますが、できるだけ暗い方が睡眠の質は高まります。カーテンも遮光性の高いものを選び、朝日が入りすぎないようにします。
音の環境も見直します。静かすぎると逆に小さな音で目が覚めやすいため、ホワイトノイズや小川のせせらぎなど、一定のリズムの音を小さく流すのも効果的です。
寝具の見直しも検討しましょう。マットレスや枕が合っていないと、睡眠の質が下がります。こどもの成長に合わせて、適切なものを選びます。
安心できるアイテムを決めておくことも有効です。お気に入りのぬいぐるみやタオルを寝る時の相棒にすることで、夜中に目覚めた時も一人で落ち着ける場合があります。
生活リズムを整え、入眠儀式を確立し、睡眠環境を最適化することで、夜泣きの頻度を減らせます。
しかしどれだけ工夫しても限界を感じる時は、外部のサポートを頼ることも大切です。
限界を感じた時に頼れるサポート
どうしても限界を感じた時は一時預かりやファミリーサポートなどの外部サービスを利用して休息を確保し、必要に応じて休職や配置転換も視野に入れることで、心身の健康を守れます。
我慢し続けて倒れてしまっては、こどもにとっても職場にとっても大きな損失です。限界を感じたら、遠慮せずにサポートを求めましょう。
一時預かりやファミリーサポートの活用
自治体の一時預かりサービスを利用すれば、数時間から丸一日、こどもを預けることができます。その間に自宅で休んだり、睡眠をとったりすることで、リフレッシュできます。
ファミリーサポートは、地域の登録会員がこどもを預かってくれる制度です。比較的低料金で利用でき、急な残業や通院時にも対応してもらえます。事前に登録が必要なので、余裕のある時に手続きを済ませておきましょう。
ベビーシッターも選択肢の一つです。費用はかかりますが、自宅に来てもらえるため、こどもの負担も少なくて済みます。月に1〜2回でも利用して、まとまった睡眠をとる日を作ることは投資として価値があります。
保育園に通っている場合は、延長保育を活用して、帰宅前に少しカフェで休憩する時間を作るのも効果的です。30分でも一人の時間を持つことで、気持ちがリセットされます。
病児保育や延長保育
こどもが体調を崩した時に、病児保育を利用できれば、仕事を休まずに済みます。事前登録が必要な施設が多いため、元気な時に手続きを済ませておくと安心です。
延長保育も、仕事が忙しい時期や自分の体調が悪い時に頼れます。毎日利用する必要はなく、本当に必要な時だけでも使えるよう、制度を把握しておきましょう。
祖父母が近くにいる場合は、定期的に預かってもらう曜日を決めるのも一案です。例えば毎週水曜日は夕方に預けて、自分は早めに帰宅して休むなど、定期的な休息の機会を作ります。
民間の託児サービスも充実してきています。買い物中だけ預かってくれる施設、美容院やジムに併設された託児所など、用途に応じて使い分けられます。
休職や配置転換の検討
どうしても心身が持たない場合は、休職も選択肢です。育児休業の延長が可能な場合もあるため、人事部に相談してみましょう。収入は減りますが、健康を損ねるよりははるかにマシです。
配置転換を申し出ることも可能です。今の部署が激務で体力的に厳しい場合、比較的負担の軽い部署への異動を希望することもできます。キャリアへの影響を心配する気持ちはわかりますが、今は生き延びることが最優先です。
時短勤務制度を利用していない場合は、今からでも申請を検討しましょう。多くの企業では、こどもが3歳になるまで利用できる制度があります。
医師の診断書があれば、傷病休暇を取得できる場合もあります。睡眠不足による体調不良で実際に診察を受け、診断書をもらって休むことも、正当な権利です。
最終的に、今の職場で続けることが難しいと判断したら、転職も視野に入れましょう。より働きやすい環境を探すことは、逃げではなく賢明な選択です。在宅勤務が中心の仕事、フレックス制度が充実した企業など、子育てしやすい職場は増えています。
外部サービスを活用し、必要に応じて働き方を見直すことで、限界を超えずに乗り切れます。夜泣きは永遠には続きません。多くの場合、1歳半から2歳頃には落ち着いてきます。今は無理をせず、使える手段はすべて使い、周囲に助けを求めながら、この時期を何とか乗り越えてください。完璧な親である必要はありません。生き延びて、こどもと一緒に笑える日々を取り戻すことを最優先に考えましょう。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



