3歳になっても夜中に突然泣き出すことがあり、戸惑っている保護者の方もいらっしゃるでしょう。
一般的には1歳半から2歳頃までに落ち着くと言われる夜泣きが、その後も続いているとその原因が気になります。
実は、3歳という年齢特有の発達段階や生活環境が、夜泣きの原因となることがあります。
イヤイヤ期の名残、保育園や幼稚園での出来事、想像力の発達など、様々な要因が絡み合っているのです。
本記事では、年齢特有の理由を詳しく解説し、効果的な対処法をお伝えします。
3歳の夜泣きの主な原因【結論:イヤイヤ期後期の情緒不安定と悪夢】
3歳の夜泣きは、情緒の不安定さ、悪夢、想像力の発達による恐怖心が主な原因であり、乳児期の夜泣きとは性質が異なります。
まず、3歳の発達段階を理解することが重要です。この時期のこどもは、第一次反抗期の終わりかけにあり、自我がしっかりと確立されてきています。言葉も豊かになり、自分の気持ちを表現できるようになる一方で、まだ感情のコントロールは未熟です。保育園や幼稚園に通い始めることで、社会性が育つ反面、ストレスも増える時期です。
3歳の夜泣きの特徴は、乳児期とは大きく異なります。生後数ヶ月の赤ちゃんは、空腹や不快感など生理的な理由で泣きますが、3歳のこどもは心理的・情緒的な理由で泣くことが多いです。突然泣き出して「怖い」と言ったり、特定の夢の内容を話したりすることもあります。また、目を開けていても実は意識がない状態で泣く「夜驚症」という現象も、この年齢から見られ始めます。
乳児期との違いとして重要なのは、3歳では睡眠リズム自体は確立されているという点です。体内時計は成熟しており、夜にまとまって眠る能力は備わっています。それにもかかわらず夜泣きが起こるということは、何らかの心理的・環境的な要因が影響していると考えられます。
つまり、3歳の夜泣きは、身体的な理由よりも、情緒面や心理面の発達に伴う現象であることが多いということです。
では、具体的にどのような原因があるのか、詳しく見ていきましょう。
3歳特有の夜泣き原因を詳しく解説
3歳という年齢には、情緒面と社会性の発達が急速に進むことで、特有の夜泣きの原因が生まれます。
イヤイヤ期後期・第一次反抗期による情緒の乱れ
3歳は、イヤイヤ期の終わりかけから抜け出す過渡期にあります。自分の意志と現実のギャップに葛藤し、日中に抑えていた感情が夜間に溢れ出すことがあります。
日中、保護者や先生の言うことを聞こうと頑張っているこどもは、無意識のうちにストレスを溜め込んでいます。「我慢する」という行為は、3歳児にとって大きなエネルギーを必要とします。日中は社会的に適切な行動を取ろうとしても、夜間の睡眠中にその緊張が解け、不安や葛藤が夢や夜泣きとして現れることがあります。
また、この時期は自己主張が強い一方で、まだ自分の感情を適切に言語化できないこともあります。「嫌だ」「やりたくない」という気持ちを上手く表現できず、フラストレーションが溜まります。この未処理の感情が、睡眠中に処理される過程で、夜泣きとして表出することがあるのです。
親から見れば「もうイヤイヤ期は終わったはず」と思っても、こども自身はまだ情緒の安定に向けた発達の途中です。この過渡期の不安定さが、夜泣きの大きな原因となります。
悪夢と夜驚症の違い
3歳頃から、悪夢や夜驚症が夜泣きの原因になることが増えます。この二つは似ているようで、実は全く異なる現象です。
悪夢は、レム睡眠中に見る怖い夢のことです。3歳になると、想像力が豊かになり、夢の内容も複雑になります。怖い夢を見て目が覚め、泣きながら「怖い夢を見た」と訴えることができます。意識ははっきりしており、保護者の顔を認識し、抱きしめられると安心します。翌朝、夢の内容を覚えていることも多いです。
一方、夜驚症は、深いノンレム睡眠中に突然起こる現象です。急に起き上がって叫んだり、激しく泣いたり、パニック状態になったりします。目は開いていますが、実は意識はなく、保護者の顔も認識できません。声をかけても反応が薄く、落ち着かせようとしても効果がありません。数分から十数分で自然に治まり、翌朝は全く覚えていないことがほとんどです。
3歳頃から夜驚症が現れやすくなる理由は、睡眠構造の成熟過程にあります。深い睡眠が増える時期で、そこから覚醒する際に脳の一部だけが目覚めてしまうことで起こります。多くは成長とともに自然に治りますが、疲労が溜まっているときや、生活リズムが乱れているときに起こりやすくなります。
想像力の発達による恐怖心の増大
3歳になると、想像力が飛躍的に発達します。これは認知発達の重要な一歩ですが、同時に新たな恐怖を生み出す原因にもなります。
この年齢のこどもは、「見えないもの」を想像できるようになります。暗闇の中に「お化けがいるかもしれない」「怖いものが隠れているかもしれない」と考えてしまいます。大人にとっては非現実的な恐怖でも、こどもにとっては非常にリアルな脅威として感じられます。
テレビや絵本で見た怖いキャラクター、保育園の友達から聞いた怖い話なども、この時期のこどもの心に強く残ります。日中は平気そうにしていても、夜になって暗い部屋に一人でいると、それらの記憶が蘇り、恐怖を感じて泣いてしまうことがあります。
また、「ママがいなくなったらどうしよう」「置いていかれたらどうしよう」という分離不安も、想像力の発達により強化されることがあります。現実には起こらないことでも、「もしかしたら」と想像してしまい、不安が増幅されるのです。
この想像力による恐怖は、発達の正常な過程であり、知能が育っている証拠でもあります。しかし、それが夜泣きという形で表れると、保護者も対応に困ってしまいます。
保育園・幼稚園での対人ストレス
3歳は多くのこどもが保育園や幼稚園に通い始める時期です。集団生活での経験は成長を促しますが、同時にストレスの原因にもなります。
友達との関わりは、この年齢のこどもにとって新しい挑戦です。おもちゃの取り合い、順番を待つこと、自分の意見が通らないこと、仲間外れにされる不安など、様々な対人関係のストレスがあります。言葉でのコミュニケーションがまだ十分でないため、誤解やトラブルも起こりやすいです。
また、先生の指示に従う、決められた時間に行動する、大きな声を出してはいけない場所では静かにするなど、集団生活のルールを学ぶことも、3歳児にとっては大きな負担です。家では自由にできたことが、園では制限されることへのストレスもあります。
さらに、保護者と離れて過ごす時間が長くなることへの不安も残っています。朝の別れが辛い、お迎えの時間が待ち遠しいなど、分離不安が完全には解消されていないこどもも多いです。
これらのストレスは、日中は頑張って乗り越えていても、夜間に心の整理をする過程で夜泣きとして現れることがあります。特に、園生活が始まったばかりの時期や、クラス替えなどの変化があった後は、夜泣きが増えることがあります。
このように、3歳特有の発達段階と生活環境が、複合的に夜泣きの原因となっているのです。
では、これらの原因をどのように見極めればよいのでしょうか。
3歳の夜泣き原因を見極めるチェックポイント
原因を正しく見極めることで、適切な対処法を選ぶことができます。
泣き方の特徴から判断することは、最も直接的な手がかりになります。悪夢による夜泣きの場合、こどもは目を覚まし、保護者の顔を認識して抱きつこうとします。「怖い夢を見た」「○○が出てきた」と具体的に説明できることもあります。抱きしめたり、「大丈夫だよ」と声をかけたりすると、比較的早く落ち着きます。
一方、夜驚症の場合は、目は開いていても焦点が合わず、保護者の顔を認識しません。声をかけても反応が薄く、むしろ抵抗したり暴れたりすることもあります。数分から十数分で自然に落ち着き、再び眠りにつきます。無理に起こそうとせず、安全を確保して見守ることが適切です。
日中の行動から読み取ることも重要です。保育園や幼稚園から帰ってきた後の様子を観察しましょう。いつもより甘えん坊になっている、些細なことで泣く、イライラしている、食欲がない、遊びに集中できないなどの変化があれば、園でのストレスが溜まっている可能性があります。
また、特定の話題を避けたがったり、園に行きたがらなかったりする場合は、何か具体的な悩みがあるかもしれません。「今日は何して遊んだの?」「お友達と楽しかった?」など、プレッシャーにならない程度に話を聞いてみましょう。こどもが話したがらない場合は、無理に聞き出そうとせず、安心できる雰囲気を作ることが大切です。
生活環境の変化を確認することも見落とせません。引っ越し、弟や妹の誕生、祖父母の来訪や別れ、ペットの死など、家庭内の変化がなかったか振り返ってみましょう。また、テレビで怖い映像を見た、保育園で怖い本を読んでもらったなど、日常の中の小さな出来事も、こどもにとっては大きな影響を与えることがあります。
季節の変化や行事も影響します。運動会や発表会の練習で疲れている、夏休み明けで生活リズムが変わった、年末年始で普段と違う生活をしたなど、些細な変化でも夜泣きのきっかけになることがあります。
体調面のサインを見逃さないことも重要です。風邪の引き始め、鼻づまり、中耳炎、アレルギー症状など、身体の不快感が夜泣きの原因になることもあります。日中の様子で、鼻水が出ている、咳をしている、耳を気にしている、皮膚を掻いているなどの症状がないか確認しましょう。
睡眠時無呼吸症候群の可能性もあります。いびきをかく、口を開けて寝る、寝相が悪い、日中も眠そうにしているなどの症状があれば、睡眠の質が低下している可能性があります。扁桃腺やアデノイドの肥大が原因のこともあり、耳鼻咽喉科での診察が必要な場合もあります。
このように、様々な角度から観察することで、夜泣きの原因が見えてきます。
では、原因別にどのように対処すればよいのでしょうか。
3歳の夜泣き原因別の対処法
原因に応じた適切な対処をすることで、夜泣きは改善していきます。
情緒不安定が原因の場合
イヤイヤ期の名残や日中のストレスによる情緒不安定が原因の場合、日中の関わり方を見直すことが効果的です。
まず、こどもの気持ちを十分に受け止める時間を作りましょう。保育園から帰ってきたら、最初の30分はこどもとしっかり向き合う時間を設けます。「今日はどうだった?」と聞くだけでなく、一緒に遊んだり、抱きしめたりして、スキンシップを取ります。言葉で説明できないこどもでも、身体的な触れ合いを通じて安心感を得られます。
自己主張を尊重することも大切です。「赤い服と青い服、どっちを着る?」「公園に行く?それともお家で遊ぶ?」など、できる範囲で選択肢を与えましょう。自分で決められたという経験が、こどもの満足度を高め、日中のストレスを軽減します。
寝る前のルーティンを丁寧に行うことも効果的です。お風呂、歯磨き、絵本、子守唄など、毎晩同じ流れを繰り返すことで、こどもは安心します。この時間に、その日の出来事を優しく振り返り、「今日も頑張ったね」「明日も楽しいことがあるよ」と声をかけることで、情緒が安定します。
また、寝室の環境を整えることも重要です。薄暗い常夜灯をつける、お気に入りのぬいぐるみを抱かせる、安心できる音楽を小さく流すなど、こどもが落ち着ける環境を作りましょう。
悪夢が原因の場合
悪夢を見て泣いている場合は、すぐに駆けつけて安心させることが基本です。
こどもが「怖い夢を見た」と言って泣いている場合は、優しく抱きしめて「大丈夫だよ」「ママ(パパ)がいるよ」「夢だから本当じゃないよ」と安心させる言葉をかけます。こどもが話したがる場合は、夢の内容を聞いてあげましょう。話すことで、恐怖が軽減されることがあります。
ただし、「そんなの怖くないよ」「夢なんだから平気でしょ」と否定するのは避けましょう。こどもにとっては非常にリアルな恐怖体験であり、否定されると「わかってもらえない」という孤独感を感じてしまいます。「怖かったね」「びっくりしたね」とまず共感し、その上で安心させることが大切です。
悪夢を減らすための日中の工夫も効果的です。寝る前の2時間は、怖い映像や激しい遊びを避けましょう。テレビやタブレットの使用も控えめにします。代わりに、穏やかな絵本を読んだり、優しい音楽を聴いたりして、リラックスした状態で眠りにつけるようにします。
また、怖いと感じる対象について、日中に話し合うことも有効です。「お化けは本当にいるの?」という質問には、「絵本やテレビの中の作り物だよ」と説明します。ただし、年齢的にまだ現実と想像の区別が曖昧なこともあるため、無理に説得しようとせず、「もし怖いものが来ても、ママ(パパ)が守ってあげるからね」と安心感を与えることが重要です。
園でのストレスが原因の場合
保育園や幼稚園でのストレスが原因と思われる場合は、園との連携と家庭でのケアの両方が必要です。
まず、担任の先生と情報共有をしましょう。「最近夜泣きが増えて、園で何かストレスを感じているのではと心配しています」と率直に相談します。先生から見た園での様子を聞くことで、家では見えない一面が分かることがあります。友達とのトラブル、活動への参加状況、給食の様子など、具体的な情報を得ましょう。
家庭では、園での頑張りを認めて褒めることが大切です。「今日も保育園に行けて偉かったね」「お友達と遊べて楽しそうだったね」と、ポジティブな面を伝えます。ただし、過度にプレッシャーをかけないように注意します。「頑張らなきゃ」という思いが強すぎると、かえってストレスになります。
週末は家でゆっくり過ごす時間を作ることも有効です。平日は集団生活で頑張っているため、休日はこどものペースで過ごせる時間を確保しましょう。家族だけで公園に行く、家でのんびり遊ぶなど、リラックスできる活動を選びます。
また、園を休む選択肢も柔軟に考えましょう。体調が優れない、極度に疲れているなどの場合は、無理に登園させず、家で休ませることも大切です。心身の健康が最優先です。
環境変化が原因の場合
引っ越しや家族構成の変化など、環境の変化が原因の場合は、時間をかけて適応を支援することが必要です。
変化があったことを認め、こどもの気持ちに寄り添いましょう。「新しいお家になって、ちょっと不安だよね」「赤ちゃんが生まれて、びっくりしたよね」と、こどもの感情を言語化してあげます。自分の気持ちを理解してもらえたと感じることで、安心します。
できるだけ変わらない部分を保つことも重要です。環境が大きく変わった場合でも、寝る前のルーティン、お気に入りのおもちゃ、いつもの絵本など、変わらないものがあると安心します。引っ越しの場合は、前の家で使っていたものを新しい家でも同じように配置するなど、連続性を感じられる工夫をしましょう。
また、新しい環境に慣れるまでは、いつもより多めのスキンシップを心がけます。抱っこの時間を増やす、一緒に遊ぶ時間を多く取るなど、「変わらず愛されている」という実感を与えることが大切です。
時間が解決することも多いため、焦らず見守る姿勢も必要です。数週間から数ヶ月かけて、徐々に新しい環境に適応していきます。その過程で夜泣きが一時的に増えても、それは自然な反応です。
このように、原因に応じた適切な対処をすることで、多くの夜泣きは改善していきます。
しかし、場合によっては病気やトラブルが隠れていることもあります。
3歳の夜泣き原因が病気やトラブルの可能性
頻繁に夜泣きが続く場合や、激しい症状がある場合は、医学的な問題が隠れている可能性も考慮する必要があります。
睡眠時無呼吸症候群は、3歳頃から増え始める睡眠障害です。扁桃腺やアデノイドの肥大により、気道が狭くなって呼吸が妨げられます。いびきをかく、口を開けて寝る、睡眠中に呼吸が止まることがある、寝相が極端に悪い、日中も眠そうにしているなどの症状があれば、この可能性があります。睡眠の質が低下するため、夜中に何度も目が覚め、泣いたりぐずったりします。この場合、耳鼻咽喉科での診察が必要です。必要に応じて扁桃腺やアデノイドの摘出手術が検討されることもあります。
夜驚症は、先ほど説明したように、深い睡眠中に突然起こるパニック状態です。多くは成長とともに自然に治りますが、週に数回以上起こる場合や、長時間続く場合は、専門家に相談した方が良いでしょう。睡眠専門医や小児神経科医が適切です。疲労やストレスが引き金になることが多いため、生活リズムの見直しや、日中の活動量の調整が推奨されます。
悪夢障害は、頻繁に悪夢を見て、それが日中の生活にも影響を及ぼす状態です。週に何度も悪夢を見る、悪夢のために眠るのを怖がる、日中も悪夢の内容を思い出して不安になるなどの症状があれば、心理的なサポートが必要な場合があります。臨床心理士や児童精神科医への相談が有効です。
アレルギーや鼻炎も見落とせない原因です。アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などにより、夜間に鼻が詰まったり、皮膚がかゆくなったりして、睡眠が妨げられることがあります。日中の症状を観察し、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、皮膚の湿疹などがあれば、小児科やアレルギー科で適切な治療を受けましょう。症状が改善されると、睡眠の質も向上します。
発達上の特性との関連も考慮すべき場合があります。感覚が敏感なこどもは、音や光、布団の感触などに過敏に反応し、眠りが浅くなることがあります。また、自閉スペクトラム症やADHDなどの発達特性を持つこどもは、睡眠の問題を抱えやすいことが知られています。夜泣きに加えて、日中の行動や発達に気になる点がある場合は、発達相談や児童精神科への相談を検討しましょう。
鉄欠乏性貧血も、夜泣きや睡眠の問題と関連することがあります。鉄が不足すると、睡眠の質が低下し、夜中に目が覚めやすくなります。食欲不振、顔色が悪い、疲れやすいなどの症状があれば、血液検査で確認することができます。
このように、様々な医学的な問題が夜泣きの背景にある可能性があります。
では、原因が特定できない場合や、対処しても改善しない場合は、どうすればよいのでしょうか。
3歳の夜泣き原因が分からない場合の相談先と対応
様々な対処を試しても改善しない場合や、原因が特定できない場合は、専門家に相談することが重要です。
小児科での相談は、最も身近な選択肢です。かかりつけの小児科医に、夜泣きの頻度、時間帯、泣き方の特徴、日中の様子などを詳しく伝えましょう。身体的な問題がないかを診察してもらい、必要に応じて専門医への紹介状を書いてもらうこともできます。睡眠日誌をつけて持参すると、医師も状況を把握しやすくなります。何時に寝て、何時に目が覚めて、どのくらい泣いたかなどを記録しましょう。
睡眠専門医への受診は、睡眠障害が疑われる場合に有効です。大学病院や専門クリニックに睡眠外来があります。睡眠ポリグラフ検査という、睡眠中の脳波や呼吸、心拍などを測定する検査により、睡眠の質や睡眠障害の有無を詳しく調べることができます。夜驚症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群などの診断と治療が可能です。
保育士・幼稚園教諭との連携も大切です。園での様子を詳しく聞くことで、家では見えないストレスの原因が分かることがあります。また、園で配慮してもらえることがないか相談しましょう。席の位置を変える、活動の参加の仕方を調整する、個別に声をかけてもらうなど、小さな配慮が大きな効果を生むことがあります。定期的に情報交換をすることで、家庭と園が連携してこどもをサポートできます。
保健師への相談も有効な選択肢です。自治体の保健センターや子育て支援センターには、保健師が常駐しています。無料で相談でき、必要に応じて専門機関への紹介もしてくれます。発達相談、育児相談、心理相談など、様々な窓口があります。一人で悩まず、地域の資源を活用しましょう。
親自身のケアの重要性も忘れてはいけません。毎晩の夜泣き対応で、保護者自身が睡眠不足になり、心身ともに疲弊してしまうことがあります。イライラが募り、こどもに対して優しく接することが難しくなることもあります。
パートナーと交代で対応する、週末は誰かに預けて休む時間を作る、一時保育を利用するなど、自分自身の休息を確保することが大切です。保護者が心身ともに健康であることが、結果的にこどもにとっても最善のケアにつながります。
また、同じ悩みを持つ保護者とつながることも、心の支えになります。地域の育児サークルやSNSなどで、経験を共有し、励まし合いましょう。「自分だけじゃない」と思えることは、大きな救いになります。
3歳の夜泣きは、多くの場合、発達過程の一時的な現象です。適切な対処と時間の経過により、ほとんどは改善していきます。焦らず、こどもの成長を信じながら、必要なサポートを得て、一日一日を乗り越えていきましょう。完璧を目指さず、できる範囲で対応することが、保護者にとってもこどもにとっても最善の道です。
監修

略歴
| 2017年 | 本田右志理事長より右脳記憶教育講座を指南、「JUNKK認定マスター講師」取得 |
|---|---|
| 2018年 | 幼児教室アップルキッズをリビングサロンとして開講 |
| 2020年 | 佐々木進学教室Tokiwaみらい内へ移転、「佐々木進学教室幼児部」として再スタート |
| 2025年 | 一般社団法人 日本右脳記憶教育協会(JUNKK)代表理事に就任 |



